その対話は何のため? 揺らぎや変化を前提に社会と捉えなおす、女性の対話を始めます

2019年10月2日

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 「対話ってどんなときにするんだろう?」という方へ

来年、女性だけで私たちに女性にとって在りたい社会について対話する合宿をしたいなと考えています。今、一緒に進めて欲しいという方にチームに入ってもらえるよう声をかけていて、これから1年ほどかけて準備していく予定なのですが、今回は私がなぜ、この対話をしたいのか?について書いてみます。

対話は、既存の延長にない選択肢を発見できる

対話という言葉が、多く使われる社会になってきました。対話については、以前別のブログで記事を書いたことがあり、ここで詳しくは書きませんが、対話の価値の1つは「既存の延長にない選択肢を発見できること」目の前の人とより良い関係を築きたい、チームで解決したいことがある、社会でより発展させたい分野がある。そんな時に、対話なしに新たな選択肢は生まれてこないと思っています。

 
私は対話が大好きですし、だからこそこれまで自分でも対話の場を主催したり、参加したりしてきました。そして今、これまでの経験を踏まえて、「私たちにとって、未来はこうで在りたい」という話ができる、長期的な視点を持った対話をする場を作ってみたいと思うようになりました。
 
ファシリテーターという仕事は対話をサポートする、いわゆる一歩後ろから後押しするような役割です。ただ、私は後押しするだけでなく、自分もちゃんと声をあげて対話をする実践者でいたい。 これまで、長くフリーランスとして働いており、ある会社のミッションのためというよりも、社会で自分はどんな役割をして、何を呼びかける存在でありたいのかを自然に探求してきたという背景や、ここ何年か Art of Hosting に参加したり、主催チームに入ったりしていた経験も今回の「自分から始めてみよう!」を後押ししてくれました。
 
 
私は、死や個人の内省や、あまり光があたっていないテーマを扱うのが好きなのですが、私が呼びかけたいテーマは「女性の身体のリズムをより大切にする社会にすること変化やゆらぎを前提に社会を捉えなおすこと」です。 皆さん、このテーマで私と一緒に対話しませんか。
 

*Art of Hostingは、正式にはArt of Hosting and Harvesting conversations that matter と言い、自分たちにとって大切な対話をホストし、その対話から実りを得るための探求をするための合宿型トレーニングです。

なぜ、私は女性だけで話をしてみたいのか。

では、なぜ私は女性だけで対話をしてみたいのでしょうか。

それは、「誰にとっても自分らしく生きやすい社会」にするためのアイデアは、まず女性同士で話をする方が得やすいと思っているからです。
 
今の社会は男性が仕組みを作っているので、その中で生きることは、男性・女性を比較した場合、身体が男性の方が生きやすいと考えています。 男性の身体のホルモンは一定のリズムを刻むので、同じ時間、同じ場所、ルールを作って同じように進むことが、今の社会の前提となっている。 私自身は、「一定のリズムを刻む」社会は終焉に向かっていて、これからは「変化のリズムを刻む」社会を生きていくと考えています。
 
 
つまり、生理があって毎週ホルモンのリズムが変化する、女性の身体のリズムを前提とする社会になるということ。 男性社会の中で、男性と共にわたしたちにとって「こうしたい」という社会の話をするよりも、女性だけで自分たちが「こうしたい」を先に探求し、それをもって男性と対話をする方がお互いにとって本当に幸せな未来についての言葉が交わせるのではないでしょうか。
 
 
別の例えをすると、LGBTの方が自分らしく生きやすい社会にするには?だと、最初から全員で話すより、LGBTの方同士で「自分たちにとって本当に大切なことは? 他の人とどう関わって、どんな仕組みがあったらよりその人らしくいられるの?」と先に話をした方がいいと考えています。
 
 
「病気になっても自分らしく生きやすい社会にするには?」だったら、まず、今病気で生きづらさを感じている人や、少なくともそういう人が多い場で、心理的に安全な場を作って話をした方がいい。 これと同じです。皆さんもぜひ、自分がマイノリティになるシーンで、想像力を働かせてみてください。
 

私はいわゆる ”フェミニスト” なのか?

性別や人種や物事に対する姿勢だけをベースにして人と接することがない人を「フェミニスト」と呼ぶのです。

私はこの記事で書かれている意味でフェミニストと言えます。

 

ただ、フェミニストというと、女性の地位向上を目指して男性と戦うエネルギーを発する人…嘆いたり、怒ったり、そういうパワーをほんのり感じませんか。(本来、そういう意味ではないのですが…)    

 

もちろん、嘆いたり怒ったりする必要がある人はそうしたほうが良いと思うのですが、私自身は周りの男性のことがとても好きなので、このプロジェクトは男性に応援してもらいながら進めることも大切にしていきたいです。

 

私は、自分が女性であることを大切にするようにして、男性と戦うことを辞めたら、以前よりずっと周りの男性のことが好きになりました。男性は女性が叶えたい気持ちに対して力強くサポートしてくれますし、具体的に行動で助けてくれます。 仕事のパートナー、一緒にワークショップを主催するパートナー、私が一緒に時間を過ごすのは男性が多いですし、彼らとの関係にとても満足しています。そんな今だからこそ、もう一歩先を見据えた対話をするタイミングだと思いました。

つくりあげていく過程も、大切な学びあうプロセス

単発のワークショップなら数カ月もあれば出来ますが、今回はある程度時間を確保して実施したいのと、長期的な社会の文化を育む火種にしたいという気持ちがあるので、時間をかけてチームづくりとプロセスデザインをしていくつもりです。 1年くらい時間をかけるので、0から立ち上げていくプロセスそのものをなるべく、書き残してまとめておきたいと考えています。

 
 
  • 何かしら呼びかけたい活動があり、どんな風に進めるのが良いか迷っている
  • 物事を立ち上げるプロセスそのものに関心がある
  • 対話の場をひらくことに関心がある
  • 野次馬精神でチラ見したい
 

なんでも良いのですが、どんな風に進んでいくかに関心がある人は、ぜひこちらのマガジンをフォローしてください。呼びかけ人としての想いや、チームをどうやってつくっていくか、どうやってプロセスをデザインしていくかなど、書き残していきたいと思います。もし何かうまくいかないことがあったら、それもそのまま残す予定。 これまでよりも少し時間をかけて、育む私のプロジェクト。これからどうぞ応援してください。

 

この記事を書いた人

玄道 優子 ー 対話支援ファシリテーター

「難しい対話を見えやすく、触れやすく。小さな声を掬いやすく」自分の生きる場を他人任せにしない人に向けて、「これをやりたい!」を生み出せる場づくりを支援します。ITコンサルタントからキャリアチェンジ/多国籍やオンラインの場づくり/Miro革命出版準備中  /IAF Japan chapter 理事

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