言葉の壁をどう超える!? IAFのファシリテーションサミットの体験と学び

2022年2月10日

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今回の記事は昨年の10月に開催されたIAFが主催のファシリテーションサミットについてです。今年はオンラインということで、初めて国際カンファレンスでセッションを実施させていただきました!そして、カンファレンスのプロデューサー (テクニカル面のサポート) も担当しました。ものすごく忙しかったので、そのままになっていたのですが改めて振り返っておきたいと記事を書いています。

世界のファシリテーターはどう協働する? IAF初のオンラインカンファレンス!

ここ数年カンファレンスは続々とオンラインに切り替えられていますが、ついにIAFのカンファレンスも2021年はオンラインで実施となりました。 2019年までは対面で実施、そして2020年はコロナの情勢がまだ読めない状況だったため、延期となり2年ぶりの開催です。

開催については上の記事にも書かせていただいたのですが、24時間開催で6時間を1 sprintとし、参加者は自分が参加したいところにどこでも参加できる、という形式でした。それぞれのsprintは2人のファシリテーター、1のプロデューサーの3名チームで6時間のオープニング、クロージング、プログラムの案内などを務めます。

それぞれのSprintのファシリテーター (Host)

このSprint3のファシリテーターの1人がJapan Chapterで理事をしているDavidだったところから、Sprint3のプロデューサーを担当させていただきました。

画面左がSprint3チーム、画面右がSprint4チームです。

国を超えてコラボレーションするためには?

まず、Session Labというワークショッププランツールを使って、全員でプログラムを共有しながら進めました。Session Labはワークショップの流れを追記しておくことができるうえ、タイムゾーンの切り替えが容易 (例えば、UTC→JSTとタブを変えるとすぐ切り替えできる) なので、国を跨いで協働する時にはとても便利です。

Session Labの説明動画です。

また、2ヶ月くらい前から隔週〜週次で企画チーム(カンファレンスの企画中心メンバー) と私たち運営チームでミーティングを行い、Muralに課題や分からないことを書き連ねて管理していきました。 

使っていたMural。コメントに進捗を書き、解決したら付箋の色を灰色に変えます。

当たり前ですが、全員がファシリテーターなので、話し合いの進め方は圧巻されます。ちょっと気を抜いてると

今日の進め方どうする? 一旦、これが分からないと進まないこと、困っているところ、知りたいことを書き出す時間を作りますか。

そうしましょう。 (即座に全員書き出す)
じゃあ、終わったらカテゴライズしてみますか。どの領域につまづいている人が多いかな。(皆、ささっとカテゴライズする)

今日は◯時までだから優先度高いものだけは絶対にこの時間に終わらせよう。どの領域から進めるのが良いと思いますか?

最も数が多いのは、システム周りのことだからここだけはしっかり企画チームから話を聞いて、残りのものは終わってから、ボードのコメントに書いてもらうようにするのはどうでしょうか。

みたいなことが10秒くらいの間にささっと起きます。  特にアメリカやヨーロッパのファシリテーターと組むときは、黙っている=貢献していない人とみなされる可能性があるので、なるべく意見できるチャンスをうかがっていたのですが、ついていくだけで必死でした…。

カンファレンスの参加について

今回のカンファレンスはPheedloopというシステムを使った行われました。おそらくこのカンファレンスようにカスタマイズ設計したのだと思います。

ログイン画面はこんな感じ

それぞれメールアドレスをパスワードで参加者自身がログインを行います。

ログイン後はこんな感じ。ツールの使い方の動画や案内がトップページに表れます。グレーで隠してある部分はPhotobooth。参加者が写真を撮ってメッセージを残せる仕組みになっていました。こういうWelcome感を作り込もうとするところはさすがだなぁ。

このような感じで、自分が参加したいワークショップに参加するという形式。ただ、発想は素晴らしいと思ったのですが、Pheedloopのシステムがカンファレンスの直前まで完成しない&エラーが多くて、慎重事前準備派の私としてはカンファレンス数日前から胃がキリキリしました…。慣れていないシステムなので、操作できる人が限られてしまい、Producerメンバーはかなり大変だったことをここに書き残しておきたいと思います。

苦労を共にした(?) カンファレンスのプロデューサーメンバー (たまたま全員女性!)

オンラインの場はこれまでと違う人が活躍するチャンス

開催はすごく大変だったのですが、1つ1つのセッション自体は、さすがプロのファシリテーターばかりなので、工夫された面白いものばかりでした。また、今回はオンラインの実施になったので、対面のカンファレンスだとセッションをやるほどの経験(というか英語力… )がない人でもオンラインが強い人がセッションをやっており、そう言う観点からもこれまでと違ったメンバーが力を発揮することができる場だったと感じています。

 

今回、sprint3のファシリテーターをしていたDavidに声をかけてもらって、今回初!カンファレンスでのセッションにチャレンジしました…!私たちが実施したのはBridging Culture & Language Gapsと言うテーマで、言語の壁や文化の違いをファシリテーターはどうやって扱うか?について役立つツールやワークを紹介するという、1時間のショートセッション。正直に白状しますと、かなりDavidに引っ張ってもらったのですが、それでもオンラインのカンファレンスじゃないと次にチャンスはいつ来るかわからないなと思ったので、冷や汗かきながら頑張りました。

セッションで書いてもらったグラフィックレコーディング

2022年はまたオンラインでの開催になるのか、また対面でのカンファレンスになるのか、まだ分かりませんが、ファシリテーターとして参加するだけでもかなり勉強になるのがIAFのカンファレンス。また次回の開催を楽しみに待ちたいと思います。

この記事を書いた人

玄道 優子 ー 対話支援ファシリテーター

「難しい対話を見えやすく、触れやすく。小さな声を掬いやすく」自分の生きる場を他人任せにしない人に向けて、「これをやりたい!」を生み出せる場づくりを支援します。ITコンサルタントからキャリアチェンジ/多国籍やオンラインの場づくり/Miro革命出版準備中  /IAF Japan chapter 理事

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