ビジュアルコミュニケーションは何のため?ファシリテーターが意識すべき「小さな声」を拾う場作りとは
2023年4月6日
今回は私が主催するビジュアルコミュニケーションワークショップについてのご案内です。ブログではご紹介がすっかり遅れてしまいましたが、ビジュアルコミュニケーションって何?何でわざわざワークショップをやるの?ということをお話ししたいと思います。この記事の内容はこちらの配信でもお話ししているので、音声で聞きたいという方はこちらから聞いてみてください。
日本の場は「言葉が通じる」という前提で設計されている⁈
私はファシリテーションを学び始めて10年目くらいなのですが、祖父母が被爆者、つまり私自身が被爆3世であることから「言葉や国を超えて分かりあうことは出来ないのだろうか?」と、ファシリテーターの中でも多文化の場に関心が高いタイプです。
なので、IAF ( The International Association of Facilitators )に所属し、他国のファシリテーターの活動や場づくりにも情報収集をしているのですが、日本のファシリテーターが設計する場は話すこと、つまり言葉に比重がおかれていることが多いように感じています。
他国のファシリテーターがワークショップをやる時にはもっと、、例えば話すテーマによって場所を変えたり、立ち位置で自分のスタンスを示したり、そもそも話す時に立ったり座ったりと空間を大胆に使っている印象があります。
そもそも国自体が多民族だったり、言語がいろいろあったり、その「違い」を前提にしているので、言葉以外で自分を表現する余地が日本で経験する場よりも多い。英語で話すとしても、英語を第二言語として話している人が多く、皆が同じような英語を使うとは限りません。
一方、日本では日本語が通じないと想定されていないので「言葉で話す」力が高い人が優位になりがちです。
日本語は「本当に」通じているのか?
そもそも、私たちの言葉は本当に通じているのでしょうか。
同じ言葉を使っているけれど、捉え方は全く違った。
言葉では「楽しい」と言っていたのに楽しいと捉えていたのは一部で、もっと聞いたらそうじゃなかった。
というように言葉でのやりとりで戸惑いを感じた経験がある方は私だけではないはずです。日本では本音と建前という表現があるくらい、言葉で伝えたことが全てではないのではないでしょうか?
人は言葉で話をするときに、自分の内側の感触を探って、それに近い表現の言葉を当てはめて話をしています。つまり、言葉になる前のモヤモヤ、感触のようなものの方がずっと大きい。そこを探りやすくし、自分の言葉を見つけやすくする手助けができる手段の一つが「可視化を意識する」進め方なのです。
ファシリテーターが意識すべきビジュアルコミュニケーションとは
様々な人が集まる場が進みやすくなるように舵取りをするのがファシリテーターだとしたら、私たちはどのように場づくりをするのが良いでしょうか?
大きく分けると下記の2つの視点で、「可視化を取り入れる」が現時点での私の実践です。
・安心して進めるよう場のセッティング
・一人ひとりが自分を表現しやすくなるような隙を作る
↑ こちらは私の実践を少しまとめたものになります。
特に、可視化を実践すると、自分の中での「言葉になる前の感覚や感触」が探りやすくなり、言葉として自分から発するまでを後押しすることができます。
ビジュアルコミュニケーションを探求しよう!
今回、2023年4~6月の間、様々な人とビジュアルコミュニケーションを探求するための連続ワークショップを企画してみました。私がこれまで実践してきたことを詰め込みながら、「ビジュアルコミュニケーションがどんなところで、どんな風に活きるのか?」を探していくという内容になっています。
私はファシリテーションを学び始めて10年目くらいです。なので、ここで一度「社会へのアウトプット」を意識して様々な工夫を凝らした場を設計してみました。
今回は初めてなので、「まずは小さく始めてみよう」と20名くらいの参加者の方とご一緒させていただく予定です。
- コミュニケーションが苦手な方
- 自分のコミュニティの話し合いをもっとスムーズにしたい方
- 教育現場など、人が違いから学び合う場づくりをされている方
- ファシリテーションスキルを高めたい方
など、ぜひ参加をご検討ください。
ビジュアルコミュニケーションワークショップのご案内はこちらから!