ファシリテーターのインプットは10月が勝負!? IAF主催のサミットのご紹介!

2021年9月12日

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ファシリテーションサミットのお知らせ

今回は理事をしているIAF(The International Association of Facilitators)主催のファシリテーションサミットのお知らせになります。ファシリテーションについてしっかりインプットをしたい人にとって10月は最大のチャンスとも言える時期。世界各国のファシリテーターが主催するワークショップに参加して学ぶ絶好の機会になりますので、ぜひご紹介させてください。

世界各国のトップファシリテーターに学ぶファシリテーションサミット

私は2018年からIAFの会員になり、毎年実施されていた国際カンファレンスに参加をしていました。2019年までは対面で開催されていたので、世界のトップファシリテーターが集まる特別な機会として、私も楽しみにしていたのですが、新型コロナの影響で2020年は中止に。そして今年オンライン化で初の開催となりました。

 

もちろん、対面での実施はお金も時間もかけて参加する人たちなので、セッション1つ1つのレベルがとても高かったです。参加者同士で話をするだけで、学べることもたくさんあったのですが、オンライン化となるとより多くの人が気軽に参加することができますよね。また、オンラインが強いファシリテーターがセッションをするようになるので、過去の大会ではスピーカー(セッションを実施する人) を実施していなかった人も今回はスピーカーになっている人もいるようです。IAF初となる大型のオンラインカンファレンスで私も開催を楽しみにしている1人です。

 

世界で活躍するファシリテーターの実戦から学ぶ 〜 海外のカンファレンスへ参加のススメ〜

注目の日本のファシリテーターのセッションとは?

先日サミットのプログラムが公開になっていたので、どのセッションに参加するかを決めるためにいち早くチェックしてみました。( こちらのページを合わせて見てみてください )

 

まず、サミット自体は24時間(!) 開催されるのですが、当然時差の関係で日本からの参加が現実的ではない時間帯もあります。 1Sprint 6時間ずつになっていて、1Sprintの中でオープニング、セッション、クロージングがあります。

日本時間で参加が可能なのは、Sprint3または4だと思います。特にSprint3は日本のファシリテーターのワークショップが集中している回なので、ぜひ頑張って早起きしてください。(私も頑張ります…!)

 

ちなみにSprint3のホスト(オープニングやクロージングを担当する人) はAustraria ChapterのSharon Honner さんという方と Japan Chapter のDavid Nevin さんです。 私もProducer (=テクニカルサポート ) を担当する予定です。

 

また、Japan Chapterの方が担当するセッションをまとめてみました。(*9/13 Update 平井さんを発見したので追記しました) どの方のワークショップもおすすめなので、英語に自信がない方はぜひ、日本人ファシリテーターが担当するセッションを狙って参加してみてください。

 

まず、頑張って早起きしてでも参加して欲しいのが Knowledge signの吉岡さんとChina ChapterのNaoko ChouteauさんのNudge, don’t engageというセッション。 2人とも会社経営をしている経験豊富なプロフェッショナルファシリテーターで、かつ参加者を飽きさせない工夫をたくさんできる素晴らしい方です。(←吉岡さんのプロフェッショナリズムとエンターテイメント精神あふれる場が好きすぎて複数回ワークショップに参加したことがあります)

 

そして、同じ時間帯なので大いに迷っていただきたいのが、INDEE Japanの山田さんのPositive devianceのセッション。Positive devianceは組織開発をされている方など、長期的な変化をおこしたいと考えている人は特に、知っておくべき視点だと思います。(←山田さんのPositive devianceのセッション好きすぎて、複数回参加したことがあります) 

 

次に、9:30〜のセッションはなんといってもワールドカフェと言えばの香取さんと、IAF Japan Chapterの前代表の岩城さんが担当するワークショップ。はい、これはもう参加の一択ですね。今回はVirginia SwainさんというNY在住のファシリテーターと3名での実施のようです。過去にもIAFのカンファレンスでセッション実施経験がある方ばかりなので、安心して参加できると思います。(←香取さんのWorld cafeの場も、もちろん複数回参加したことがあります) 

 

そして同じ時間帯で 少し長めのセッションを実施するのがFAJの前代表でもある平井さんです。SDGs Gameのワークショップですが、これは2018年に平井さんが大阪でのIAFのカンファレンスで紹介し、一気に他国のファシリテーターに広まるきっかけになったもの (と私は思っている) 。今回はオンラインでかつ、イギリスのAnthony、香港のJamesと一緒に実施するようです。私も対面ではこのゲームを体験したことがあるのですが、オンラインでどのようにやるか気になるところ。そしてカンファレンスはいろんな国のファシリテーターが協力しあってセッションを開いているところも見所の一つ。

 

そして、最後にぜひ紹介させてもらいたいのが、Sprint4の時間帯で主催するDavid Nevinさんと私が担当するセッションです。ここは正直に白状しますが、Davidさんが実施する予定だったセッションに声をかけてもらい、初めてカンファレンスでのワークショップにチャレンジすることになりました涙。(嬉しい…!!)    

 

2年前くらいにIAFのプログラムで短いワークショップを一緒に実施したことがあり、今回のSprint3のホストも一緒にさせてもらう予定です。David さんはファシリテーターとして、その場への在り方や細かい言葉の使い方まで気遣うことができる方なので、ご一緒できることが今からとても楽しみです。

<完全に私の好み> おすすめのファシリテーター

他のSprintの時間帯は深夜なので、参加できない可能性が高いのですが、サミットに申し込んだ人はセッションの録画を見ることができるようです。過去に2回、カンファレンスに参加した経験がある私が、完全に私の好み&独断で自分自身が録画を見ようと(または頑張って参加しようと)思っているファシリテーターを紹介してみます。

 

ザ・プロフェッショナルファシリテーター   ファシリテーションの本場の力を存分に体験するなら…. Pepe Nummi 

( 今回実施するセッション名: Breakthrough Decision-Making )

ファシリテーションの本場!? とも言えるフィンランドの一流ファシリテーター。2018年の大阪で開催されたカンファレンスで、対面のセッションに参加させていただいてからすっかりファンになり、何度かオンラインワークショップにも参加しています。 (過去にかいた記事はこちら)

フィンランド人は内向的な人が多いと言いますか、気質が日本人に近いそうで、参加していて心地よく、そして分かりやすいセッションがPepeの作る場の特徴だと思います。誰のセッションに参加するか迷う方がいたら、まずはこの方のセッションに参加してみてください。

細かいところまで技術が光る、CPF Master のセッションを体感するなら…Martin Gilbraith  

( 今回実施するセッション名:Scaling Up Engagement & Dialogue, Facilitating Breakthrough ) 

彼のオンラインワークショップにも参加したことがありますが、説明の仕方、ワークの取り入れ方、コファシリとの連携、全てにおいてレベルが高かったです…。できれば他の日本人の方と参加してディスカッションしたいくらい。  今回のサミットで、2つワークショップを担当しており、かつそれぞれ別のファシリテーターと組んで実施するというところに、彼のセッションへの信頼度が表れているのではないでしょうか。

彼のセッションはもちろん、どなたへもおすすめではあるのですが、ある程度ファシリテーションを学び、自分でも場を主催したことがある人が受講する方が感激度が高い (=細かい技術に気づきやすい ) と思います。

知識とテクノロジーのプロフェッショナルなら… Hector Villarreal Lozoya 

 ( 今回実施するセッション名: Beyond Technology ※スペイン語に英語のサポートありでのセッションのようです。 )

毎回カンファレンスで人気のテクノロジーに強いファシリテーターといえばHectorです。2019年のIAFのカンファレンスでは頑張って彼のセッションを事前登録し、日本人で唯一参加することができました!  ちなみにその時に学んだ内容をまとめたのがこちらの記事 。今見たら知っている内容もあるかもしれませんが、これ、コロナ前に実施したカンファレンスで学んだ内容ですからね…。

 

テクノロジーだけでなく、知識の言語化に長けていて彼のセッションは毎回定員いっぱいになっている印象があります。また、メキシコ人気質(?)なのか明るくてノリの良い楽しいセッション(※過去に私が参加した場は) なので、日本のファシリテーターが学べることも多いはず。

 

私は自分が内向的なタイプなので、ファシリテーターも内向的な人を好む傾向 (Pepe, Martinも内向的なタイプ) があるのですが、そんな私でも彼のセッションは参加していて楽しかったです。

ストーリーの力と不確実性に向かう力を育むなら…. Mary Alice Arthur

( 今回実施するセッション名:Becoming Antifragile )

サミットでワークショップとキーノートスピーカーの両方を担当するMary Alice。来日してワークショップを実施したことがありますし、 ストーリーテリングの力を体感するなら彼女のセッションに参加してみてください。  TEDでスピーカーもしている方なので、気になる方はぜひこちらの動画もどうぞ。

 

個人的には、彼女自身の話し方、伝え方が好きなのですが「どのようなセッションをするのか? 」については未経験なので、とても楽しみにしています。

個人的に注目株! テクノロジーとクリエイティビティを体感するなら… Myriam Hadnes

(今回実施するセッション名: How to fail a workshop in three steps)

私がコロナ以降、個人的に発信に注目しているファシリテーターはMyriamです。Podcast を聞いたり neverdonebefore というこれまたファシリテーター向けのカンファレンスを主催しているなど、オンラインツールをクリエイティブに使いこなし、発信までもが強いファシリテーターです。 

いつも発信に触れてはいるのですが、彼女自身がファシリテーターをする場もぜひ体感してみたいと思っています。 (のですが、時差を調べたところ日本時間の早朝4時開始なのでやはり録画を見るかな…) 

世界に出会うことで広がるファシリテーションの世界

ファシリテーションを学びたいなら、日本で学んでいるだけでは狭いと個人的には感じています。他国のファシリテーションの方が必ずしも優れているとは思わないのですが、他国のファシリテーターの方が多様な人を相手にファシリテーションを実践している方が多く、しっかり設計していたり短い時間の中でもさっと介入したりする人が多い。

 

日本で、日本人の参加者のみを想定しているとどちらかというと「待つ、任せる」ことを良しとする人が多い印象があります。もちろん、それも大切なことですし、逆に他国のファシリテーターのワークショップやイベントに参加すると「もうちょっと待ってくれると…」とか「1人で先に考える時間作ってほしい…」と感じることも多々あります。

 

しかし、国籍や文化が多様であればあるほど、しっかり設計してある場の方が逆に安心感が高くなりやすい (英語を話すのが苦手な日本人にとっては特に)。 「私はファシリテーターになる場は日本人しか参加者にいないので大丈夫」という人もいると思いますが、そんな人にとっても他国のファシリテーターの場に参加してみることは、学ぶことが多いと思います。

 

再度ご案内しますが、プログラムの内容はこちらのページから。チケットを購入したい方はこちらのページから。これを機会にIAFの会員になってみようかなという方はこちらから

 

当日ご一緒できることを楽しみにしています!

9月14日UPDATE サミット参加者、または関心がある方向けのFacebookグループを作ってみました。気になる方はぜひこちらからどうぞ。

この記事を書いた人

玄道 優子 ー 対話支援ファシリテーター

「難しい対話を見えやすく、触れやすく。小さな声を掬いやすく」自分の生きる場を他人任せにしない人に向けて、「これをやりたい!」を生み出せる場づくりを支援します。ITコンサルタントからキャリアチェンジ/多国籍やオンラインの場づくり/Miro革命出版準備中  /IAF Japan chapter 理事

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