“聴く”という力を知ってほしい! マイノリティのストーリーから大切なコミュニケーションを学ぶワークショップ

2020年1月19日

\ ぜひお気軽にシェアしてください /

大切な人を無意識に傷つけないようにしたい方へ

今回は久々に公開イベントのお知らせです。LGBTQ、外国籍、などのいわゆる、理解しやすい「マイノリティの体験」を持つ人のストーリーを聴き合い、「多様な人同士が本当に、共にいやすいコミュニケーション」について探る場」を企画してみました。今はまだ “知らない” 人へも思いやりを持つ自分になりたいという方は、ぜひ読んでみてください。 (本イベントは終了しました。開催レポートがこちらにあります。)

マイノリティは環境に定義されるもの

私たちは社会の様々な場所で “マイノリティ(少数派)” になります。 男性が多い職場では、女性がマイノリティだし、女性が多い職場だと男性がマイノリティ。 海外旅行にいくと日本人ということがマイノリティになったり、聞き手によってマイノリティを感じたり(社会は右利きの人が自然に動けるようデザインされているので)、誰もが一度は、「この場では自分が少数派で心許ない」経験をしたことがあると思います。

 

私も、留学していた時にクラスに日本人が一人で皆で話し合いをするときに発言出来ずにいたら「なんでそんなに大人しいの?」って言われて困ったことや、男性ばかりのチームで働いていた時に生理になってしまい体調が辛いところをボーッとしてたら「なんか今日不機嫌だね」って言われて傷ついたり、「あぁ、もうちょっとお互いのことを聞きあえることが出来たら変わることもあるんだろうなぁ」と思ったものです。

 

マイノリティは環境に定義されるものなので、自分がマイノリティになる環境は多かれ少なかれ、この社会のどこかには存在しています。でも、自分の周りにいない属性の人、例えば私の周りはLGBTの方は多くはありませんし、外国籍の人も多くはありませんが、そういう人に出会った時に、相手を本当に尊重することができるのでしょうか。

知らないことを人は “配慮” できるのか?

私は、縁があって出会う人とは良い関係性を築いて生きていきたいと思っていますが、自分が知らない領域、体験を持っていきている人のことを本当に配慮してお互いに良いコミュニケーションができるかどうかは自信がありません。 例えば、女性に「彼氏いるの?」と聞くより、「パートナーいるの?」と聞いた方が相手にとって安心なコミュニケーションと言われますが(パートナーが異性とは限らないので) 、これと同じように「知っていれば選べること」はたくさんあります。

 

今回のイベントは、プロジェクトベースで一緒に働いている、フランス人の仕事仲間と協働で開催するのですが、以前彼と話をしている時に「知らないから仕方ないんだろうけど、初対面でいきなり呼び捨てされることが多くてびっくりする」と言っていました。 初対面でいきなり私のことを「ゆうこ」と呼ぶ人がいたら、「なんだか馴れ馴れしい人だな」という印象がします。 それって外国籍の人であっても同じなはずなのに、外国籍の人と出会ったらいきなり下の名前で、呼び捨てしてませんか。

 

自分の文化やコミュニティ内で出会いづらい人と出会った時、その人を知らない段階で配慮をすることは難しいと考えています。無意識に思い込んでいることや (例えば、外国籍の人のことをいきなり呼び捨てにする人は、そうするのが普通と思っているわけですね)、そもそも扱い方がわからない属性を持っている人に対しては、知る機会を増やす、聞く機会を増やすことで自分のアプローチを変えることが出来ます。

賢さは才能、優しさは選択

私はアマゾンの創業者ジェフ・ベソスがプリンストン大学の卒業式で行ったスピーチ 「才能と選択の違いを知ること」が好きなのですが、その中で賢さは生まれ持った才能だが、優しさは自分で選ぶべき選択であると述べられています。

 

 

優しさが選択であるならば、誰にでもできることのように思えます。ただ、その選択は「知っている」という前提が必要になってくる。妊婦さんのマークを「知っている」からこそ、電車で席を譲ろうという選択が思い浮かぶし、女性には生理があってPMS(月経前症候群)があると「知っている」と「大丈夫? 助けられることある?」と声をかける選択が思い浮かぶのです。

 

本当に優しい人になりたいのなら、その選択が浮かぶために賢くなりたい (=知るという努力をちゃんとしたい)と私は思っています。

誰かの「ストーリー」から学んでみよう

今回、公開ワークショップとして”分かりやすい枠組みとしてのマイノリティ” の経験がある人の話を聞き、その人のストーリーからお互いにとっての大切なコミュニケーションを学び合うというイベントを行うことにしました。 方法としてはコレクティブストーリーハーベスティングという方法で行います。

 
過去に公開ワークショップも実施したことがありますし、企業の大きめなワークショップで実施させていただいたこともあるのですが、”聞く”という実践をしやすい方法だと思っているので、今回も参加してくださる方と一緒にやってみたいです。 今回の語り手は、外国籍(先ほど触れた、一緒に働いているフランス人の方。ちなみに私より日本語上手いです。)で日本で過ごしている人のストーリーと、LGBT(トランスジェンダー)として生きる人のストーリーです。どんなストーリーを聞くことができるか、私自身がとってもワクワクしています。
 
過去のワークショップについて

もしワークショップのイメージについてもっと知りたい方がいましたら、こちらをご参照ください。 勇気は弱さや恐れを持つ人のチカラ コレクティブストーリーハーベスティング練習会を開催しました! *ただ、今回は主催メンバーも違いますし、同じように進めるわけではありませんので、あくまでもイメージです。

イベント概要はこちら

最後になりますが、当日のイベントのご案内です。 周りに関心がありそうな方がいらっしゃいましたら、ぜひ紹介ください♪

<トライアルにつき無料開催>マイノリティのストーリーから大切なコミュニケーションを学び合うイベント 日時 2020年2月6日(木) 19:00〜22:00 (21:30終了予定、22:00には退室) 場所 日比谷図書文化館 申し込みはこちらから

 

今回は合同会社LifeCrack代表で、大正大学地域構想研究所研究員でもあるパトリックとの協働開催です。当日はファシリテーターをする予定なので、どうぞよろしくお願いします!

この記事を書いた人

玄道 優子 ー 対話支援ファシリテーター

「難しい対話を見えやすく、触れやすく。小さな声を掬いやすく」自分の生きる場を他人任せにしない人に向けて、「これをやりたい!」を生み出せる場づくりを支援します。ITコンサルタントからキャリアチェンジ/多国籍やオンラインの場づくり/Miro革命出版準備中  /IAF Japan chapter 理事

\ ぜひお気軽にシェアしてください /