ファシリテーションの軸を探したい方へ! オンラインでIAFのコンピテンシーを学び合うワークショップの開催レポート

2020年6月16日

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自分なりのファシリテーションの軸を探したい方へ

今回は、6月13日に担当させていただいた関西FAJの定例会のレポートです。毎月1回、定例会を開催されていて、いろんなファシリテーターの方が担当をしています。今回は私が場を主催するときに指針にもしているIAFのコンピテンシーについて学び合う場をオンラインで開催してみました。自分なりにファシリテーションの軸を探したい方や他国のファシリテーターと仕事をしてみたい方、オンラインのワークショップに関心がある方向けの記事になります。

自分なりのファシリテーションを見つける方法

先日、関西FAJの定例会にお声かけいただき、1つワークショップを実施しました。 元々は以前対面で実施したこちらのワークショップ を関西でもという感じでお声かけいただいたのですが、新型コロナの影響でオンラインで実施することになりました。

 

内容としては、国際ファシリテーターズ協会 (IAF)が定めているファシリテーターとしての世界共通の行動指針(コンピテンシー)について学び合うというもの。 このコンピテンシーは世界各国のファシリテーターが話し合ってまとめたものだそうで、この指針に基づいて場を開ける人をCPF (Certified™ Professional Facilitator) と認定しています。

 

コンピテンシーには以下の6つのグループがあり、74つのリストで構成されています。

 

  • A.創造的で協働的なクライアントとの関係性を創る
  • B.適切なグループプロセスの計画を立てる
  • C.適切なグループプロセスの計画を立てる
  • D.グループが適切で有益な結果に到達するようガイドする
  • E.プロフェッショナルな知識を身に付け、維持する
  • F.プロフェッショナルとしてのポジティブな態度の規範を示す

このリストを参考にしながら、自分のファシリテーションにはどんな傾向があるのか? を学び合ってみるという場ですね。

 

私も普段、自分の机にはプリントアウトしたコンピテンシーを置いてあって、今回のようなワークショップを実施するときや仕事するときにも全体的に見直すのに使っています。 中には日本人ファシリテーターだとあまり積極的に選ばなそうなものもあるので(開発したメンバーに日本人がいなかったのかな??)、私も「全てを実践しています!」という訳ではないのですが、包括的に自分の場を見直すのによく役立てています。

オンラインだとどう学ぶ!?

今回、事前に関西FAJの担当の方と相談をしながら進めたのですが、「既に何度も実践している完璧なプログラムを実施というより、取り入れてみたい、チャレンジしてみたいことでOK!」ということだったので、再びSpatial.Chatを使って開催してみることにしました。 ( Spatial.Chatだと募集人数を絞らざるを得ないし、設計自体は大変になるのですが、やっぱり私は参加者が自由度が高い場の方が好きなのです… )

 

Spatial.Chatは何といっても参加者が自由に動くことができるので、下記のようにクイズ形式で題を表示して、移動して回答してもらったり。

 

 

IAFの紹介の動画を皆で見たり、実際にコンピテンシーを見ながら話す時間を取ったりしました。

 

実際に深めたいコンピテンシーの文字を見て、その近くで話し合ってみました。(時間はストップウォッチで測り、主催者側がストップウォッチを動かして知らせる)

オンラインでIAFのコンピテンシーを学び合う

 

このワークショップは先に書いた通り、対面でも実施したことがあります。対面だと全てのコンピテンシーを皆で見ながら、お互いの主催する場へコンピテンシーの視点からフィードバックをし合うという設計にしていたのですが、オンラインだと同じことをするのは難しい。

 

よって、今回は思い切っていくつかのコンピテンシーに絞って深めていくようにしました。対面で実施していたプログラムをオンライン化する場合、オンライン用に作り替える必要があります。対面だとコンピテンシー全てを浅く全体的に取り扱う、オンラインだといくつかのコンピテンシーに絞って(例えば、1回目にAとB、2回目にCとD、3回目にEとF) 実施するのが良い感覚を持っています。

 

IAFのコンピテンシーはどこで見ることができる?

ちなみにIAFのコンピテンシー自体は、ホームページ上で見ることができます。英語版(オリジナル)がこちら。日本語版はこちらです。

今回のオンラインワークショップで取り入れたこと

普段、オンラインのワークショップはこの辺りを意識して開催しています。(今回は定例会に呼んでいただいたので、私個人が呼びかけて主催した場合とは異なる部分もありますが…)ただ、今回のワークショップで実践してみたこともご紹介してみますね。

 

Welcomeボードでゆるやかに出会う

今回、事前にMuralでオンラインボードを作っておき、企画チームからのメッセージを載せておく&コンピテンシーのリストをダウンロードできるようにしておく&自己紹介・チェックインを書いてもらう用の付箋を貼っておきました。任意で事前にチェックインのメッセージを書いてもらい、その後にオンラインワークショップ、終わった後にチェックアウトのコメントをまたボードに書いてもらう&いくつか写真をアップして欲しい人は自由にダウンロードしてもらう、という形式にしてみました。

 

事前・事後にちょっとした作業が発生することを嫌がる人もいると思いますが(そういう人はやらないと思いますけど)、どういう人が参加するのかがちょっとでも分かる方が安心感が湧く人もいるため、私が主催する場では事前にちょっとしたやりとりができるようにしています。

 

また今回はSpatial.Chatが始めての方もいたので、事前に当日のURLを操作説明の記事とともに早めに送り、自由に練習してもらえる期間をとり、当日も自由練習や希望の人には操作説明をする時間を取りました。

 

テクニカル ‘ファシリテーター’ と連携する

オンラインの場を1度でも主催したことがある人は、複数名で主催をしないと難しいということを実感しているでしょう。最低、進行する人とテクニカルな部分をサポートする人の2人は必要、あとはサポート的に遅れてきた人をフォローしてくれたり、わからないことをサポートしてくれる人1〜2名。(ちなみに今回の企画メンバーは4名でした)

 

テクニカルな部分はITが強い人がサポートをしているケースもあるようですが、今回はITに強いだけじゃなくてプロのファシリテーターでもあるgaoryuさんにお願いしました。gaoryuさんはITツールの実践からそれを活かしたファシリテーションまでnoteに様々な記事を書いているので、オンラインファシリテーションに強くなりたい人は熟読しましょう笑。( こちらです。)

 

事前にリハーサルをしたのですが、アドバイスいただいたおかげでより良いプログラムになったと思っていて、これはITに強い人に指示だけしていたら叶わなかったことだなと感じています。

 

Loomを使って記録をする

こちらの記事で紹介をした、Loomというアプリを使ってテクニカルファシリテーターの方に部分的に動画を撮ってもらいました。企画チームの振り返りの時に短く見てみたりしようと思っています。また、なんとなく実施の様子を伝えやすくなるかなぁと。一部ですが、撮った動画はこんな感じです。

 

 

私がこのワークショップを開く訳

私がなぜこのワークショップを実施しているかと言うと、ファシリテーターの行動指針って人それぞれなので、共通して話せるものがあると自分なりのスタイルを見直せていいなと感じていることと、それをきっかけに他国のファシリテーターともつながりを持とう、連携をしようと言う人が増えたらいいなと思っているからです。

 

また、もし将来的に日本がCPFの受験地に再びなったら、その時に国際ファシリテーターになってみたいと言う人が増えたらいいなとも思います。もちろん、IAFが全てではないのですが、世界的に見ると最も大きなファシリテーターのネットワークなはず。

 

現在、カンファレンスやIAF関連のイベントはそこで日本人、特に同世代の人が多くないのでちょっと寂しいなぁと思っていたりします。私は他国のCPFが主催するオンラインのワークショップにたまに参加したりもしているのですが、いつも日本人1人なので、一緒に話せる人がいたらなぁと。(なんかすごく友達がいない人みたい…笑)

 

私はいつか多国籍の参加者の場で大切な話し合いをサポートできる人になろうと思っているのですが、その時に協力しあえる人に出会いたいです。現時点で共通項となりうるコンピテンシーをきっかけにできたらなと思っているため、今回のようにお声かけいただいたり、後援していただいてできる範囲でこのワークショップを続けています。

 

今回の企画は2018年に私がCPFを取得したとき同期でもあるFAJ関西支部長のひろさんにお声かけいただいたことで実現できました。ひろさん、関西FAJの皆さん、そしてご参加いただいた皆さん、本当にどうもありがとうございました!

 

関西FAJのホームページはこちらから!

この記事を書いた人

玄道 優子 ー 対話支援ファシリテーター

「自分の本音に気づき、それを大切に生きる」ための対話支援ファシリテーター。対話の場を設計したり、主催したり。いろんな組織の「大切な話し合い」をサポートします。現在、力を入れているのは #わたしのリズムを生きる 対話のプロジェクトを進めること。

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