オンラインはここまでできる! システムコーチング® × グラフィックレコーディングの実践例

2021年3月17日

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オンラインワークショップの実践例を知りたい方へ

今回は、日本工業大学専門職大学院で実施した、システムコーチング®を体験してもらうための講座の様子をお届けします。オンラインでのシステムコーチング®は色々画策していますが、自分なりに良い方法を見つけることができたのと、今回グラフィックレコーダーの方にご協力いただいて今までにない実践をすることができました。貴重な事例になること間違いなし!ということで関心がある方はぜひ読み進めてみてください。

自分を表現しやすくする隙を作る!

オンラインワークショップは頻繁にやっている方ではあるのですが、システムコーチング® (=チームの関係性コーチング)は最も難しさを感じるものの1つです。というのも、自分たちの関係がどう在りたいかについて話すことを後押しするのは、お互いの空気感だったりするので、オンラインで素直に話しやすくするにはどうすればいいのか、今も試行錯誤しています。

 

私は、ファシリテーターが場づくりをするときに参加者がどれくらい自分のことを表現、伝えやすくする隙や選択肢を準備しておくことが大切だと思っています。そして、オンラインの方こそ、ファシリテーターの力量・事前の設計や準備で参加者の自己表明のしやすさの幅が大きく変わると実感しています。

 

今回は、オンラインボードの miroを使って場をデザインしたのと、当日はグラフィックレコーダーの方に協力していただいて話し合いを行ってみました。

オンラインボードの良さは皆が一緒に作業できることと、書く、動かす、選ぶ、貼る、といろんな表現を取り入れられることにあります。

例えばこういうのですね。付箋をダブルクリックすると付箋の中に絵文字を入れることができるので、チェックインでよく使っています。

プレゼンテーションもワークも叶うmiroの良さ

高機能なオンラインボードツールといえばmiromuralが二大ツールですが、どちらかというとオンラインワークショップを実施するにはmuralの方が同時接続で作業するときのスピードとファシリテーター目線での権限設定や作りがされているという点から、海外のワークショップではmuralの方が主流な印象があります。

 

しかし、日本語入力のしやすさ (※現在は改善されていますが、昨年の今頃は一部の端末だと日本語入力に不具合が出るなど、muralはあまり日本語入力の利便性に力を入れていなかった印象があります) と、他ツールとの連携の多さ、参加者目線での機能が充実しているという点から、日本ではmiroの方が圧倒的に広がっています。

 

miroは付箋やアイコンを使って参加者自身がワークをすることもできますし、資料などを埋め込んでおいて主催者がプレゼンテーションをすることもできます。(プレゼンテーションモードがあるので、pptを使ってプレゼンするときと同じような表示ができます)

 

また、ボード上に直接描くこともできるので、グラフィックレコーダーの方も使いこなせると便利ですね。今回は参加者の顔写真をアイコンとしてアップロードし、それを自分で動かしながらワークを行い、周りにグラフィックレコーディングが描かれていくというオンラインならではの設計にしてみました。

自分たちの写真を動かしてワークを行い、話をした内容が目の前でボードに描かれていく内容で実施しました!

オンラインボード✖️グラフィックレコーディング

オンラインでグラフィックレコーディングを行うとき、多くの人がipadでprocreateやibis paintなどを使って描き、画面共有をするという方法が一般的なのではないかと思います。

 

もちろん、その方法で依頼させていただくケースもあるのですが、今回のようにオンラインボードに直接描いてもらう+他の人が付箋を貼り、合わせて見ながら話し合いを進めるという方法もより「皆が一緒に創っている」感覚が強くなって楽しかったです。

こんな感じで、参加者の方に付箋にコメントを書いてもらい、話をしてもらっていう間にイメージが描き足されるようにしました。

 

話を深めているときは、些細なこぼれ落ちそうな言葉のエッセンスを拾うようにイメージ化してもらい、まだ広げないで欲しい時間の時や、収束しているところは自分の気持ちを感じてもらうことにフォーカスするためにあえて、目の前では描かない。(手元で描いておいてもらい、終わった後にボードにUP。振り返りの時に気持ちを思い出すのに使ってもらう)  

 

これはチェックインを描いてもらったもの。(ボードに直接描いたのではなく、別で描いてもらいました。当日話し合いで出ていたキーワードがシンボルとして描かれています)

 

オンラインの場づくりはまだまだ工夫のしがいがありますね。もしこれを読んでいる方がファシリテーターの方で、どんな風にグラフィッカーの方に意図を伝えたら良いのか分からない方はこちらも読んでみてください。

 

グラフィックレコーダーとどう組むの? 私が描いてもらうときに伝える主な視点

 

オンラインで関係性を創ることの良さ

この1年、オンラインが「初めまして」の出会いも増えてきたのではないでしょうか。オンラインで初めて出会う人とどのように関係性を創っていったらいいのか戸惑う人もいると思います。 

 

オンラインと対面とはどちらが良い、悪いではなく「違う」ものなので、単純な比較はできませんが、オンラインで出会う=一律なサイズの画面でいろんな人に出会うことになります。対面だと最初の印象でなんとなく避けてしまう人とも、やりとりする機会があるのがオンラインなのではないかと思います。( これは教えていただいた話ですが、オンラインで始まったクラスの生徒が対面に切り替わったら、例年よりも特定のグループが出来づらかったそうです ) 

 

一律に平等に出会う機会があり、やりとりするオンラインだとグループとしての関係性を育むチャンスなのではないかと私は捉えています。対面だと、瞬時に「あ、この人と話してみたい」というところから特定の人と仲良くなり、その人とばかりつるむことが多くなるため(私の場合は)、グループ全体としての実感を感じる機会が少なかったのですが、グループとしての色はオンラインでやりとりをする方が高まる印象を持っています。

 

このことから、難しさがありつつもオンラインでのシステムコーチング®は大きな可能性があるような気もしています。まだあまり実践例を多くは知らないので、情報を集めつつ、引き続き自分も実践を重ねていくつもりです!

<おまけ> オンラインボードのメリット・デメリット

オンラインの場づくりをするときにツールを使うことで全てを解決できる訳ではありません。 今回オンラインボードを活用してシステムコーチング®の体験プログラムを実施してみたことで、たくさんのメリットを感じましたが、同時に気をつけたいポイントにもいくつか気づきました。実際にワークショップなどを設計・進行する人向けですが、下記に記載してみます。

メリット

世界観に浸ることができる
一緒に作業することができる
楽しく自己表現できる隙を創ることができる

デメリット

没頭しすぎると全員の顔を見て話す時間が少なくなる
操作スキルの差を解消する時間が必要になる
wifi環境に差が出てくる (表示の速度に違いが出る) 

 

それぞれに細かく、感じたこととそこへの工夫を書き連ねると長くなってしまうので、感じたポイントだけに留めますがこの辺りもまた別の機会でご紹介したいと思っています。ここまでお読みいただきありがとうございました!

 

Special Thanks

今回の事例は日本工業大学専門職大学院の講座の受講生の皆様のご協力あって、このように記事として公開させていただくことができました。快くご協力いただいた皆様、本当にありがとうございました!   ( 一緒にプログラムを企画させていただいたのは毎年お世話になっている大野宏さんで、グラフィッカーは高橋明美さんにご協力いただきました!)

 

*システムコーチング®は、CRR Global Japan 合同会社の登録商標です。

この記事を書いた人

玄道 優子 ー 対話支援ファシリテーター

「自分の本音に気づき、それを大切に生きる」ための対話支援ファシリテーター。対話の場を設計したり、主催したり。いろんな組織の「大切な話し合い」をサポートします。現在、力を入れているのは #わたしのリズムを生きる 対話のプロジェクトを進めること。

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